農業をはじめて約25年。「農家としての年月を重ねるほどに品質へのこだわりが強くなっています」と話す美瑛町出身の藤原さん。作物へのこだわりや地域との関わりから思い描いていく、これからの美瑛についてお話を伺いました。
“約25年前、農業をすると決めた時に「農家の仕事のイメージを変えよう」と考えていました。実践していることは内容が伴っている農業。農家としてのこだわりは当たり前のことなんですが、より質の高いものをめざしていくということです。おいしさはもちろん「作物の形」、見て格好良いものを作ろうという目標があります。形の良いものが作れるようになり、まわりに評価してもらうという流れで自分たちの収益の上げ方を見直してきました。そしてこれからもどういった農家の姿が良いか追求していきます。”
藤原ファミリー農園
住所：北海道上川郡美瑛町美沢美生
http://yasai-no-piei.com
“「パステルアスパラ」というグリーンアスパラとホワイトアスパラの中間に当たる、新しいアスパラを生産しています。5、6年試行錯誤し、ようやく2019年美瑛のレストランValoreで取り扱いが始まりました。シェフにすごく喜んでもらえて、「革命だ！」との声もいただきました。もともとある地域のつながりを形にできたことはとても嬉しく、地域で連携して、助け合い、高め合っていく形が取れているなと実感しました。そこに熱意を持って関わる「人」がいるからこそ、美瑛で新しいことに挑戦して実っていくのだと思います。”
“農業、商業、観光など全てはバランスだと思います。住んでいる人にも観光に来る人にとっても、どこかが突出したり、特別になってしまわないように、うまく循環していくようになると良いですね。それぞれの分野で関わる人が増えていけば、つながりが生まれてバランスが取りやすくなると思うんです。自分の場合は収穫体験や直販などを通して「観光」と「農業」の間につながりをつくっていく存在になっていきたいと考えています。”
