色合いの変更
色合いの変更

美瑛に戻って10年目、25歳の時から実家の農家を営む大西さん。留学の経験を通して学んだことをきっかけに美瑛の見方に変化があった頃のことから、丘陵地帯で農家をする仲間たちとの新しいプロジェクトについて、そしてこれからの美瑛のことを伺いました。

 

世界の農業を体験して。

“会社員時代、一年間会社の研修として留学をしていました。カナダで8ヶ月、カリフォルニアで3ヶ月、現地での農業体験を通して美瑛とは違う農業の形を知りました。美瑛では土地利用型の畑作農家が中心ですが、海外では無農薬栽培や観光農園など多種多様な農業があり、農業に対する自由な発想ができたんです。農家の営みから生まれる景観の違いから、美瑛と同じような地形はあまりないのだということも実感しました。もともと実家が農家で身近に感じてはいましたが、農家の見方が変わった瞬間でもありました。”

農家の人たちのメリットになるために。


“現在農業をやっている北瑛という地区は、パッチワークの丘で有名な素晴らしい丘陵地帯です。観光客が一番集まるところでもあり、農地への侵入や観光バスが通行の妨げになっていることが日常化している地区でもあります。せっかくお客さんがたくさん来ているのに、そこにいる人たちのポジティブな部分につながっていないという現状をどうにかしたいと思い「畑看板プロジェクト」のリーダーを務めています。注意書きではなく農家の仕事を発信し、農家と観光客の情報交換ができる場にと考えています。そして看板のQRコードからは「感動チップ」として美しい景色への協力金を徴収できる仕組みを新しくつくりました。まだまだ挑戦中ですが、観光客が景色の見方が変わるのではと期待しています。”

美瑛看板プロジェクト「ブラウマンの空庭」
12名の農家が、農家と観光客のより良い関係のために畑に看板を立てるプロジェクト。

https://www.facebook.com/farmland.biei/

ここで育ってよかった、と思えるまちに。


“自分自身「美瑛で育ってよかった」と思い美瑛に帰ってきています。通っていた小学校は全校生徒20名ほどの小さな学校だったこともあり、地域の人たちがとても身近にいる環境でした。中学生の時には、町のプログラムでオーストラリアに行ったことで広い世界をみせてもらい、就職した際に留学するきっかけになりました。美瑛の素晴らしい環境で特別な経験をしていたのだなと実感しています。自分と同じように思ってくれる子どもたちがたくさん育つようなまちでありたいと思っています。美瑛の大人になった今、育ったまちに貢献できるような活動をしていきたいです。”

大西さんのmy BIEI