2007年から美瑛町北瑛にて、スプウン谷のザワザワ村という5棟のペンションを営む小田栄治さん。子どもが生まれたことをきっかけに、「職住一体」の暮らしをしてみたいと北海道への移住を考えはじめた頃のことから、これからの未来のことを伺いました。
“北海道には何度もスキー旅行で訪れていましたが、美瑛のことは知りませんでした。たまたま出張で札幌に来ていた時にタクシーの運転手から美瑛町のことを聞いたのがはじまりです。はじめて来た時は、自分の知っていた日本ではなく、この日本離れした場所に感動しました。そこから移住をし、約4年かけて、場所を探し、コンセプトを練り、イメージを想像し、建物を考えて。内装は全て自分で作っていきました。 “
“ペンションの機能的なコンセプトは、プライバシーです。この美しい丘の風景やそこで過ごす時間を独り占めしてもらいたい。叙情的なコンセプトをいえば、心の置き場所です。見える風景、吸う空気、感じるものすべてに、自分がはじめて美瑛を訪れた時の想いみたいなものを重ねています。ここはオープンした時が完成ではありません。その後今でも「自分たちがどうあるべきか」を考え、進んできました。 “
“ペンションも、2012年から取り組む農業も、最近はじめたCAFÉ BIEIも、気持ちの根底には「風景の一部になりたい。美しい丘の風景を自分も作りたい。」という考え方があります。最近の美瑛は、様々なことを町の外の人たちに依頼をして進めることが多いのかもしれません。私がこのペンションを自分の手で作ることで、ここでしかできないことを探したように、美瑛町という観光のまちも住んでいる人達の手で作ることで「美瑛らしさの追求」ができるのではないでしょうか。 “
住所：美瑛町大村