美瑛町は春のアスパラ、夏のトマト、メロン、スイートコーン、そして秋のじゃがいも、玉ねぎ、かぼちゃ、ゆり根。そして小麦、お米、牛乳など評価の高い商品を多く取り扱っている。その中でも2007年にオープンした「美瑛の食のショールーム」美瑛選果は、ミシュラン星付きレストラン、パン工房を併設し、多くの観光客で毎日賑わう。それらを戦略的に取り組むJAびえいの代表理事組合長熊谷留夫さんに話を伺いました。
“青葉という地区で生まれて、小学生になる時に新星に引っ越してきました。小さい頃は、まだ近所はまだ電気がついていなかったんだけど、近くの川で水車を作って電気も作ってしまうような何でも自分で全部作ってしまう父でした。小さい頃は朝早く畑の手伝いをしたり、馬の餌を作ったり、そういうことは子どもの仕事だった時代でしたね。24歳の時に父の代から経営を譲り受け、自分の考えていた農業を進めてきました。考えていたのは「大規模農業」。ちょうど転作がはじまっていく時代でした。 “
“一言で言うのは難しいけど、組合員さんたちの販売高を次の時代につなげていくことが一番大切なこと。時代がどのようになっていくかを的確に捉えて、これからの若い世代が、先に進んでいけるように道筋を作っていかなくてはいけないんです。農協は組合員さんたちのためにあるもの、組合員さんたちに何が必要かを考えてます。農家もひとつの経営体だから、しっかり所得確保できるような取り組みをすることが農協の使命ですから。 “
“生産したものから、利益を出していかなければいけない。という考えがあったので、より高い価値をつけていこうと、「美瑛ブランド」を作ってきました。美瑛選果はタイミングよく、料理やパン作りの第一線で活躍されているプロの方々に協力いただけることになり、巻き込んでいくことで実現出来ました。そしてびえい販売株式会社を作り、独自に販売できるところを増やしていることは、成果も出て来ています。 “
“今の美瑛が観光のマチになってきたことは、この美しい丘の景観を農業をしっかりやることで、守ってきたからだと思っているんです。たぶんこのマチは、農業がダメになるとダメになってしまいます。これから先も組合員さんたちとともに、きちんとした農業をやっていくことだけは守らなくてはいけません。 “